95度~110度くらいの傾斜を、クライミングでは薄かぶり(薄被り)と言います。
初心者にも取り組みやすく、M-Wallでも薄かぶりの壁にピンクや赤課題がたくさん設定されています。
ただし中級レベル以上の課題になると、同じグレードなら強傾斜の壁より薄かぶりの方がホールドが遠くて悪くなります。リーチのないクライマーが薄かぶりで苦戦することはよくあり、自然壁のルートではこの傾斜は得意だけど、ボルダリング、特に人工壁のこの傾斜は苦手というのもよく聞く話です。
ルーフのように、フック連発でリップにランジとかのムーヴはあまり出てきませんが、バランスでスローパーを押さえたり、ほんのちょっとスタンスを変えただけでムーヴが解決できたりと、自然壁では最もポピュラーなこの傾斜は実は奥が深かったりします。